前回は、あなたには夢がありますか?
というテーマについてお話しました。
楽しく取り組み続けること=夢
があればよいのですが、夢もない、特に興味や関心を持っていることもない、好奇心ってなんだよ・・・
こんな自分はどうしたらいいの?
というあなたも、諦めなくて大丈夫です。そんなあなたが、夢、興味、関心、好奇心を見つけるためにすべき4つのことについてお話します。
嫌と苦手を手放す
やりたい事を見つける前に、やらなければならないことがあります。それは、「まず嫌なことをやめる」ということです。
あたなが頭の中で、「あ、こんなことやってみたいな」と思っていることがあっても、こんな言葉を言って結局諦めていませんか?
まあ、時間が出来たらやろうかな・・・
ですが、やってみたいと思っていることをやるための時間は、結局いつまでたっても出来ないんですよね。何故時間が無いのでしょうか?
それは、やりたくもないことをやっているから。そして日々やりたくないことでスケジュールがパンパンだからではないでしょうか。
本当はこんなこと嫌いだし、苦痛なんだけど、やらなきゃいけないことだから、こっちをまず先に片づけないと。
そう自分に言い聞かせて嫌いなことをやっていたら、結局1日があっという間に終わってしまった。
よくある話ですよね。
だから、まず、「嫌なこと、苦痛なことをなるべく手放そう」というわけです。
私もこれまで、散々やりたくない仕事をやってきました。そういう仕事って、いつまで経ってもつまらないし、つまらないから新しい知識を吸収しようと努力もしたくない。
だからいつまで経っても得意にならず、自信もない・・・。なので会社からの評価も高くない。だからもっと嫌いになる。この悪循環にはまっていました。
いわゆる、「バッドループ」に陥っていたのです。
仕事をする上で有利とされる資格の勉強もしました。しかし、社会人1年生の時から28年経っても、未だに自信がなくて本番の試験を受けたことが1度もありません。
元々、大学での専攻分野に関係のある資格だったので、ちょっと勉強すればそのうち取れるだろう。そう思っていました。
しかし、習得しなければならない知識や計算問題が多く、受験科目の中には私が大学の講義科目の中でも苦手な分野(概念や応用が分かりにくくて非常にとっつきくい!と思っていた)が幾つか含まれていました。
そんなわけで、その苦手分野の勉強しては挫折し・・・を何十回も繰り返しました。
そしてある日、ふと思ったんです。
自分はどうしてこんなに嫌いなことをやっているのだろう。
こんなに何度やっても出来るようにならないということは、そもそもこ
の資格が自分には合わないものなんじゃないか?
そう考えた瞬間、それまで心の中で、
大学でこの分野を専攻していたのにこの資格が未だに取れていないのは恥ずかしいこと
と、自分を抑えつけていた重圧がふっと軽くなった気がしました。
そして、この資格を取得することを断念(手放し)しました。
今は、嫌いな資格の勉強に費やしていた時間を、自分らしい人生を生きるための手段である、「一人商い」のための準備に充てることができています。
あなたも、仕事、学び、人付き合いなどで「嫌だなぁ」、とか、「どうも苦手だなぁ」と感じ続けてきたことはありませんか?
日々のあわただしさに紛れて見て見ぬふりをせず、一度立ち止まって自分の心の声を聞いてあげては如何でしょうか。それがきっかけで、手放すことが出来る何かに気付くかもしれません。
義務感を捨てる
嫌なことを手放せ!
と言われても、仕事だからやらなきゃいけない。そんな思いの中にあるあなたがすべきことは、義務感を捨てること。
嫌なこと、苦手なことを手放せない状態にある人には、真面目な方が多いと言われていますが、確かにその通りですよね。
親に言われたことを守る、先生に言われたことを守る、一般常識やルールを守る、時には人から言われていないことですら、自分で勝手に決まりを作って守る・・・
一度決めたことなんだから頑張らなきゃ!
これが出来ないと、色々な人に迷惑を掛けてしまうから頑張らなきゃ!
私もまさにこういう考え方をする人間でした。しかし、先生や職場の上司でも内心では
「仕事だから・・・」
「自分のため・・・」
と割り切っている人は多数派かもしれません。
あなたも私も、
先生を喜ばせるため
上司を喜ばせるため
親を喜ばせるため
に生きているのではないですよね。
若い頃は気力・体力がみなぎっていて、上司からの指示、先輩や同僚からの依頼に対して、自分が一人前であることをアピールして昇進を目指したり、他人に良い印象を持ってもらおうと、深夜残業をしたり、休日出勤をしたりと、がむしゃらに要求に応えて来たかもしれません。
ですが、会社員人生も20数年が過ぎ、体力の衰えを感じたり、プライベートで様々な心配事(住宅ローン、子供の学習塾、高校や大学の授業料、親の介護の問題など)を抱える50代になり、定年まで残すところ数年。
人生100年時代の折り返し点に差し掛かった今、あなたはまだこれからも、我慢を強いられる生活を続けるつもりですか?
他人のために自分がやりたくないことをやり続け、その結果やりたいことを出来ないで人生の後半戦まで拘束され続けて、自分は幸せか?
そう自分の心に問いかけてみてください。
これは私自身も気を付けたいと常々思っていることですが、50代がもっと自分らしく生きるためには、同情やしがらみの沼に足を引きずり込まれないように、ある程度割り切って「義務感を捨てる」ことが必要です。
勿論、無責任に今すぐ全ての仕事を放りだすという極端なことではありません。
これまで押し付けられてきた無理難題、自分のキャパシティを超えた仕事量など、自分の本音を抑えつけて引き受け続けたことに対して、
「これ以上は出来ません!」とか、
「一人で処理することは難しいのでサポートを付けてください」
と声を上げて、全て自分一人でやらなければならない、という勝手な思い込みによる義務感を捨てましょう。
自分の感情に耳を澄ます
嫌なものや、苦手なものをやめるために義務感を捨てたことで、ようやく邪魔なものが取れました。それでは次にどうするか?
それが、自分の感情に耳を澄ますことです。
つまり、理屈ではなく、シンプルに自分が好きか?それとも、嫌いか?「やっぱりこれが好きだ!」、「もうワクワクして堪らない!」、「毎日でもやりたい!」。そういう本当にやりたいことでないと、続かないんですよね。
その例として、私の実体験をお話します。
2022年7月、約2年半担当していた社長特命の重要プロジェクトが暗礁に乗り上げどうしようもなくなっていました。
その頃管理職だった私は、義務感と責任の重圧に押しつぶされ、ある日突然頭の中が真っ白になって動けなくなり、それがきっかけで適応障害と診断されました。
そのプロジェクトは、自分にとって未経験で、苦手意識を持っている、対外折衝や難易度の高いロビー活動により、難局を何とか打開しなければならない状況にありました。
それを自分が先頭に立ち、プロジェクトチームを引っ張っていかねばならない役割を担っていたため、毎朝パソコンを開いてそのプロジェクトに関わるメールを開くことが嫌で嫌で仕方ありませんでした。
このように、自分がやりたくないことを無理強いされると、壁に突き当たった場合にすぐに挫折してしまったり、我慢し続けていると、程度によっては体が拒否反応を起こして健康にまで影響する場合があるということです。
一方、自分が本当にやりたいことを自ら選んでやっている、という自覚があれば、途中で困難な状況にぶち当たった場合でも、自分の目標を達成するために、「その状況を解消するにはどうしたらいいか?」と、必死で考えますし、よりストレスなく続ける工夫をするようになります。
私の場合、
・自分がワクワクする「野のへらぶな釣り」
・自身の28年の会社員人生の中で味わった数々の挫折や苦労、そしてそこから立ち直って今に至るまでの人生経験
を基にして、自分と同じような苦しい状況にある同世代のあなたを応援する、世界にたった一つの仕事
のこととなると、現業や普段の生活のためにやらなければならないことが煩わしく感じるほど、ずっと続けていたい!という気持ちになります。
そして、これまでどおり、日々夜遅くまで現業の仕事をしていたのでは自分の本当にやりたいシゴトのための時間が確保できないのであれば、
どうすれば時間を捻出できるか?
と考え、就寝前のテレビやスマホをいじる時間を極力無くして早く寝ることで、朝早く起きて朝活の時間を確保するようになりました。
あなたもそろそろ、自分の感情に耳を澄まし、これまで頭の中で漠然と想い描いていた、「本当は自分はこうありたい」という正直な気持ちを聴いてみませんか?
小さくまとまらずに大きく広げる
自分が心からやりたいこと、好きなことを実現したい。「ずっとずっと取り組み続けたいこと=夢」を実現するためには、小さくまとまらずに大きく広げることがポイントです。
自分の感情に耳を澄まし、正直な気持ちを聴いてみた結果、自分が心からやりたいこと、ずっと取り組み続けられることが見つかったとしても、それを自分の心の中だけにとどめていた(小さくまとまる)のでは、何時まで経っても何も起こらないですよね?
ですが、自分はこういうことを実現したい!そして、その実現をするためにこういう行動をする!ということを公言する(大きく広げる)と、物事が大きく動き出します。
なぜなら、公言することで、あなたが今、何をしたいと考えているのかを周りの人達が知ることによって、それに心を動かされた人から応援してもらえるチャンスが生まれるからです。
例えば、私の例で言うと
「へらぶな釣りが大好きで堪らない!」
「そのことを考えるとワクワクして、ずっとしゃべり続けられる!」
「何なら釣り場の近くに小屋を建ててそこに住んで毎日釣りをしていられたら最高!」
だから、野のへらぶな釣りと共に生きていけるように、それを活かしたシゴト作りを実現しようと動いている。ということを、私が参加しているコミュニティで公言しました。
公言する前は、私自身が、「釣りなんて単なる遊びじゃないか?。自分が楽しいからって、それが仕事になるなんて世の中そんなに甘いものじゃないよ。」と、相手にしてもらえないのではないか?
と、思っていたのですが、反応は全く逆でした。
コミュニティ運営者の方(起業複業自律型人材育成のコンサルティングを生業としている私の先生です)を始め、メンバーの皆さん全員が、私の取り組みをいつも自分事のように親身になって考えてくれて、様々なアドバイスや応援をしていただけています。
コミュニティに参加してから1年11か月(2024年1月時点)が経ちましたが、50代からの第二の人生は、自分の好きなことをシゴトにして、自分に正直に生きて行きたい!という思いは、成長過程ではありますが、着実に前進し続けています。
自分の中で、「こんなことを言ったらバカにされる。」と勝手に思い込んで自分の頭の中だけで考えていたら、今の日々ワクワクしながら前進し続けている私はいなかったことでしょう。
あなたも是非、自分が心からワクワク出来ること、熱量が上がることでこれからの自分の人生を変えたい、という夢や考えを持っているのであれば、小さく自分の中だけでまとまらず、大きく広げて協力して欲しい人に自分の思いを伝えてみては如何でしょうか。
やりたいのかどうかが分からないもので広げようとしても、それで走り続けることはできませんよね。
まとめ
夢、興味、関心、好奇心を見つけるためにやるべき4つのことについてお話しました。
この手順をそれぞれ一言でいうと、
手順①:まず、好きなことをやる前に、やりたくないこと(嫌なこと、苦手なこと)をやってないか?ということに気付く。
手順②:その上で、苦手な事、やりたくないことは義務感のロックを外して手放す。
手順③:手放して身軽になったら、「これは、誰に止められてもやりたいか?」、「人に褒められなくてもやりたいか?」と、自分の正直な感情に耳を澄ます。
手順④:自分の正直な感情を聞いた結果、やりたい事、実現したいことが分かったら、自分の頭の中だけに小さくとどめず、大きいことを言う。
あなたも、この4つの手順で、いままで心の奥底に埋もれていた、夢、興味、関心、好奇心を見つけてみませんか?